monologue

2005年06月
NO.A  (2005.6.8[Wed])

おい〜っす!早いもんでもう6月、なんだかじめじめしてきそうな予感。この季節になると天然パーマ(くせっ毛って言えよ!)な私は出かけて30分で髪型が変わってしまうという深刻な問題に悩まされる、まあそれはしかたないにしても憂鬱な季節です。
さてさてお話の続きをしましょう。
日に日に元気になっていった僕はついに重傷病棟から一般病棟へ移された。
そこは4人部屋で僕をいれて3人いた。ご紹介しましょう!!
まずは僕の正面のベッドにお住まいのSさん、この人はなんと神奈川県警の刑事さんで、逮捕術(警官がやる格闘技みたいなやつ)の訓練中に相手の蹴りを側頭部に受け、気絶してしまい救急車でここに。刑事さんは犯人逮捕の時などに格闘になる事を想定し、日頃から逮捕術の訓練はよくやっているらしい。
25歳くらいで、めだった外傷はなく包帯などのたぐいはいっさいしていない、しかしこのSさん、蹴りをくらった時の衝撃で事故の日からさかのぼること2年くらいの記憶がとんでしまっていて、昔の事はわかるが最近の事はまったく思い出せないらしい!逆行性健忘症っていうらしく、脳の細胞を活性化させる点滴を毎日うっている。
Sさんにはほとんど毎日お見舞いにやってくる献身的な彼女がいて、付き合いはじめて3年くらい、「あと1年付き合うのが遅かったら私の事は覚えてなかったわ、ギリギリセーフよ!」ってのが彼女のくちぐせだった。なもんで、付き合って3年目の彼女もSさんにとっては付き合いたての新鮮な彼女なわけで、ちょっといいなあ〜って思ったりもした。そんで彼女が病室にあらわれてまずする事は、ベッドのまわりのカーテンを隙間なく閉じる事。それから面会時間の終わる2時間ほど、二人はなにやら中でもぞもぞとしている。そんなある日、カーテンの閉めが甘く、なにげなく(絶対なにげなくない!)見てみたら、な!なんと!!!ん〜〜っ、僕も大人になったし、え〜い!言っちゃえ!!あの二人、すーきー(言葉を逆さにするのはやめなさい!)してやんの!
今でこそキスくらい見ても何でもない(本当か?)が、当時、高3、性欲ざかりの僕には、ましてや入院中、いろいろと不自由な事(どんな事?)もあり、かなり強い刺激であった。
そんなSさんも徐々に記憶を取り戻し、最終的には事故の当日の事だけは思い出せないってとこまで来て、まあ長い人生一日くらいどうって事ないって退院していった。今頃どうしてんのかな?
次!!
そのお隣にお住まいのKさん、この人は20代後半で、まったくもってついてない人。って言うのも、Kさんはものすごく車好きで、あこがれのスターレット(トヨタ1500cc)を買うために運送会社で働きコツコツと貯金をして、やっと頭金が出来たんで車を買おうとトヨタのお店に行きセールスマンにすすめられるがままスターレットを試乗する事に。あこがれの車にKさんはすっかり舞い上がってしまい、何をとち狂ったか走行中にギアをDからLへ入れてしまい、後輪はロック、スピン、そのまま横転、あわれスターレットはセールスマンを乗せたまま電柱に激突、新車購入の夢は消えた。
Kさんは頭に怪我をしており、ネットのような物をかぶっているので頭が栗のように見え、「クリみたいっすよ!」って言ったら「お前!鏡見てみろ!」っ言われた。
たしかに僕もまるっきりクリだった、ここは脳外科、廊下を歩けばクリだらけだった。
そんな入院生活。仮の日常っていうか、なんかすっかりそんなのになれてしまい、日々はなにげなく過ぎて行った。        つづく。
むむっ!今回はミキちゃんの話題は出て来なかったね〜、っていってるうちに次回はいよいよ入院シリーズの最終回。いよいよ退院。告白は?のちの二人は?お楽しみに!!(もう間違えないよ〜!』残念!カッコのとじが違う!

BGM=「BIG DAY」Tahiti 80


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